傷つき悩むからカウンセラーができるのです

(一社)日本医療カウンセラー協会 代表理事の土田くみです。

最近は現役カウンセラーの方が私の講座に入学してくださる機会が多くなりました。

 

そして、スーパーヴィジョンや教育分析を受けてくださっていますが、

皆さん「自分の問題を乗り越えておかなければならない」

そんな風に感じているかたが、意外に多いのです。

 

もちろん自分の問題でアップアップしていたら、患者さんはみれません。

 

しかし、私が良くいう、カウンセラーだって人間だから完璧な対応や完璧な人はいないということ、

その完璧な人間ではなく、弱さや痛みを持ちながら患者さんをカウンセリングしていることを自分で自覚をしているか?

 

傷ついたり悩んだりしている自分をないがしろにせずに、

今傷ついたり悩んだりしている自分を知り、そして、

何故自分は傷ついているのか?

何故いま自分は悩んでいるのか?

こう言うことを自覚しているかが大切になります。

 

そうでないと、クライアントや患者さんに自分をみたり、またクライアントさんに良くない影響を与えてしまいます。

 

ある生徒さんがカウンセリングを受けに行った時に言われたそうです。

クライアントさんが死にたいって言ったら僕も死にたくなるんだよね。

だからカウンセラーになりたいという人が来たら勧めないようにしている。

一番うつになりやすい職業は何か知ってる?

精神科医やカウンセラーなんだよ。

そんな風に話されて一度はカウンセラーになるのを止めようかと思ったみたいです。

 

確かに精神科医やカウンセラーは元気な人が相手ではなく、

悩みを抱えた病気のかたが来られるので、自分の気持ちがしんどいと引きずられるかも知れません。

しかし、引きずられるならそれはプロではないのです。

 

どんな自分であってもカウンセリングを引き受けるならプロにならなくてはいけない、

それが出来ないなら、予約を断ることなんですね。

 

しかし、自分の気持ちがいま辛いな、傷ついたり悩んだりでぐちゃぐちゃだな、と自覚してカウンセリングに臨んだり、

またどうしても自分はいま無理だなと自分で客観的に自分をみれたらOKなのです。

迷惑をかけないようにしようと、カウンセリングに誠心誠意没頭しようと意識的にできるからです。

 

だから自分の問題を解決をできてなくても、自分を客観的にみれたらいいのです。

そして唯一大切なのは、自分に素直になることです。

 

カウンセラーも傷つきます。

悩みます。

辛くなります。動けなくもがきます。

カウンセラーだから、心理のプロだからと傷ついていないふりをするのではなく、

自分に素直になり、自分に優しくしてあげることが大切だと思います。

 

弱くてもいいんです。

素直になれたら良いですね。

 

皆さんはいかがでしょうか?

お読み頂きありがとうございます。

 

(一社)日本医療カウンセラー協会 代表理事 土田くみ